1日60分動くと聞いて、「毎日ジムで60分トレーニングしないといけないの?」と思った方もいるかもしれません。しかし、厚生労働省が推奨しているのは、ジムで毎日60分筋トレすることではありません。
「週2回ジムに行ってるから大丈夫?」
「毎日8,000歩歩けば筋トレはいらない?」
「仕事中ずっと座ってるけど、夜に運動すれば帳消し?」
「結局、どれくらい動けばいいの?」
このあたりは、かなり混同されやすいところです。
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人について、歩行またはそれと同等以上の身体活動を1日60分以上行うことを推奨しています。目安は1日約8,000歩以上です。
さらに、息が弾み汗をかく程度の運動を週60分以上、筋力トレーニングを週2〜3日行うことも推奨されています。
つまり、
日常で動く。
運動する。
筋力も鍛える。
どれか一つだけではなく、組み合わせて考える。
9月は厚生労働省の「健康増進普及月間」です。今回は1日60分動くという目安を、パーソナルトレーニングジムの視点から整理します。

1日60分動く=ジムで60分運動する、ではない
まず一番整理したいところです。
厚生労働省が使っている「身体活動」という言葉には、大きく2種類あります。
① 生活活動
通勤、通学、仕事、家事、買い物など、日常生活の中で身体を動かすこと。
② 運動
健康や体力の維持・向上などを目的として、計画的・定期的に行う活動。
つまり「身体活動」は、スポーツウェアへ着替えて行う運動だけではありません。
例えば、
- 駅まで歩く
- 階段を使う
- 買い物へ歩いて行く
- 仕事中に移動する
- ある程度の強度で家事をする
こうした日常の動きも身体活動に含まれます。
「60分連続」でなくてもいい
朝から60分間ウォーキングしなければならない、という意味でもありません。
通勤で歩く。
昼休みに少し歩く。
帰宅時に歩く。
生活の中で身体活動を積み上げます。
1日60分動くという数字を見て「そんな時間ない」と諦める前に、
まず自分の一日の中に、どれだけ身体を動かす時間があるか
を見てみましょう。
1日60分動く目安は約8,000歩
厚生労働省では、成人の1日60分以上の身体活動を、
約8,000歩以上
に相当する目安として示しています。
ただし、「8,000歩」という数字だけ達成すれば何をしてもいい、という話でもありません。
大切なのは、自分の現在の活動量を知るための目安として使うことです。
いきなり8,000歩にしなくていい
例えば普段3,000歩程度しか歩いていない方が、
「明日から毎日8,000歩!」
と決めても、生活によっては続けにくいでしょう。
厚生労働省も、
個人差を踏まえ、可能なものから取り組み、今より少しでも多く身体を動かす
ことを基本としています。
一駅分だけ歩いてみる。
エスカレーターを一部階段へ変える。
昼休みに10分歩く。
駐車場所を少し遠くする。
こうした方法でも活動量は増やせます。
0歩から8,000歩を目指すのではなく、
今の自分より少し動く。
そこから徐々に1日60分動く生活へ近づけていけばいいのです。

では、1日60分動けば筋トレはいらない?
ここがパーソナルトレーニングジムとして一番伝えたいところです。
毎日よく歩いている。
8,000歩も達成している。
だから筋トレは必要ない。
とは限りません。
厚生労働省の成人向け推奨事項では、
身体活動:1日60分以上
運動:週60分以上
筋力トレーニング:週2〜3日
と、それぞれ示されています。
つまり、歩行などの日常活動と筋力トレーニングは、
どちらか一方を選ぶ関係ではありません。
歩くことと筋力を鍛えることは目的が同じではない
歩行によって日常的な活動量を増やす。
一方で、スクワットやプレス、ローイングなどを行い、普段の生活以上の負荷を筋肉へ与える。
この両方を組み合わせることで、
「よく動く」
+
「必要な筋力を維持・向上させる」
という身体づくりにつながります。

週2回ジムへ行っていても残りの時間ずっと座っていない?
逆のパターンもあります。
週2回、50分しっかり筋トレ。
でも、それ以外は、
- 車通勤
- 仕事は一日デスク
- 昼食も自席
- 帰宅後はソファ
- 休日もほぼ座って過ごす
という生活です。
厚生労働省のガイドでは、筋トレや運動の推奨だけでなく、
座りっぱなしの時間が長くなりすぎないよう注意する
ことも明記されています。
ジム50分ですべてを解決しようとしない
ジムでしっかり筋トレすることには意味があります。
ただし、それを理由に残りの一週間ほとんど動かなくていい、という話ではありません。
例えば、
- 30分程度座ったら一度立つ
- コピーやトイレのついでに少し歩く
- 昼休みに外へ出る
- 通勤で歩く距離を増やす
- 階段を使えるところは使う
といった日常の工夫もあります。
1日60分動くという考え方は、
ジムへ行っていない時間も身体づくりの一部
だと考えるきっかけになります。

1日60分動くために「運動する時間」を60分増やさなくていい
仕事もある。
家事もある。
家族との時間もある。
そこへ毎日「運動60分」を追加しようとすると、かなり大変です。
だから、すでにある生活の中へ身体活動を入れます。
例えばこんな組み合わせ
朝
駅まで少し遠回りして歩く。
仕事中
長時間座り続けず、定期的に立って移動する。
昼
食後に少し歩く。
帰宅時
エスカレーターだけでなく階段も使う。
週2〜3日
筋力トレーニングを行う。
こうすると、「運動するためだけの時間」を毎日60分新しく作らなくても、身体活動を増やすことができます。
厚生労働省のアクティブガイドも、
「+10(プラス・テン)」
として、まず今より10分多く身体を動かす考え方を紹介しています。
「運動する時間を作る」だけではなく、
今の生活を少しだけ動く生活へ変える。
これなら運動が苦手な方でも取り組みやすくなります。
「歩数は多いのに筋力が落ちている」こともある
スマートフォンを見ると毎日10,000歩。
仕事でもよく歩く。
活動量には自信がある。
それでも、
- 以前より重い物を持てない
- 椅子から立つのが重く感じる
- 階段で脚が疲れやすい
- 筋トレをすると軽い重量でもきつい
- 以前より筋力低下を感じる
という人もいます。
歩行で活動量を確保していることと、十分な筋力刺激を入れていることは同じではありません。
反対に、ベンチプレスが強いからといって、一日の活動量が十分とも限りません。
だから、
歩数だけ。
筋トレだけ。
体重だけ。
一つの数字だけで身体を評価しない。
日常活動とトレーニングの両方を見ることが大切です。
E-Fitnessでは「ジムの50分」と「残りの生活」を分けません
E-Fitness
でパーソナルトレーニングを行う時間は50分です。
もちろん、その50分では筋力や体力を高めるために、現在の状態に合わせてしっかりトレーニングを行います。
でも、一週間の身体活動を50分のセッションだけで考えることはしません。
例えば、
① 普段どのくらい歩いているか
通勤・仕事・休日を含めた活動量を確認します。
② 座っている時間は長くないか
デスクワーク中心なら、座りっぱなしをどう減らすか考えます。
③ 筋力はどう変化しているか
重量、回数、フォームなど実際のトレーニング記録を見ます。
④ 続けられる方法か
毎日1時間追加するのではなく、生活の中で増やせる活動を探します。
⑤ その人に何が足りないか
歩行が少ないのか、筋力刺激が不足しているのか、両方なのかを整理します。
例えば週2回しっかり筋トレできていても、一日2,000歩程度なら日常活動を増やす余地があります。
反対に一日よく歩く仕事でも、筋力トレーニングを全くしていないなら、筋力を高める時間を作る意味があります。
E-Fitnessが目指したいのは、
ジムにいるときだけ頑張る身体づくりではなく、
自分の日常まで含めて身体を管理できるようになること。
1日60分動くという目安も、「毎日トレーニングしなければ」と考えるのではなく、自分の生活を見直す材料として使ってみてください。

まとめ|1日60分動く+週2〜3日の筋トレを考えよう
1日60分動くという厚生労働省の目安は、毎日ジムで60分トレーニングするという意味ではありません。
歩行や通勤なども含め、日常生活の中で身体活動を確保する。
目安は1日約8,000歩。
さらに週60分以上の運動を取り入れる。
そして筋力トレーニングを週2〜3日行う。
座りっぱなしが長くならないようにする。
これらを組み合わせて考えます。
もちろん、最初から全部を完璧に達成する必要はありません。
まず今どのくらい歩いているのか。
どのくらい座っているのか。
筋トレはできているのか。
そこを確認してください。
9月の健康増進普及月間をきっかけに、
「週に何回ジムへ行ったか」だけではなく、「普段の自分はどれくらい動いている?」まで見てみましょう。
ジムの50分だけが身体づくりではありません
E-Fitnessでは筋力トレーニングだけでなく、普段の歩行・活動量・仕事中の過ごし方まで確認しながら、
その人の生活に合った身体づくりを考えます。
福岡市博多区呉服町・東区箱崎周辺で「運動しているのに普段はほとんど動いていない」という方は、
まず現在の体力と生活を体験トレーニングで一緒に確認してみてください。
参考情報
厚生労働省「令和8年度 健康増進普及月間について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_74947.html
厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」
https://www.mhlw.go.jp/content/001194020.pdf
健康日本21アクション支援システム「身体活動・運動ガイド2023 推奨シート:成人版」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/exercise/s-00-002.html
厚生労働省「アクティブガイド2023 成人版」
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