ダイエット中に飢餓状態へ人は簡単に陥るのか? | E-FitnessE-Fitness
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ダイエット中に飢餓状態へ人は簡単に陥るのか?

「食べないと体が飢餓状態になって太りやすくなる」

SNSやテレビでよく耳にする言葉ですが、実際に人間の体はそんなに単純ではありません。

果たして、私たちは本当に“少し食事を減らしただけで”飢餓状態に陥るのでしょうか?

この記事では、栄養学と生理学の観点から「飢餓状態」の正体を科学的に解説します。

飢餓状態とは「生存のための最終防衛反応」

まず定義から確認しましょう。

飢餓状態(Starvation)とは、長期間にわたりエネルギーや栄養素が極端に不足し、生命維持すら危うくなる状態を指します。

具体的には、以下のような生理反応が見られます。

• 筋肉(骨格筋)を分解してエネルギーを作り出す

• 体温が低下し、代謝が極端に落ちる

• ホルモン分泌(甲状腺・性ホルモン)が減少

• 女性の場合、生理の停止(無月経)

• 集中力・免疫力の低下

つまり、“ちょっと食事を減らす”“炭水化物を控える”といった程度では、体はまだまだ余裕があります。

飢餓状態とは「体脂肪すら使い果たした、最終段階の防衛反応」なのです。

体には「エネルギー貯金」がたっぷりある

人間の体は非常に賢く、体脂肪というエネルギーの貯蔵庫を持っています。

脂肪1kgには約7,000kcalのエネルギーが蓄えられています。

たとえば体脂肪が15kgある人なら、約105,000kcal分のエネルギーを持っている計算です。

これは、1日2,000kcalの食事を完全に断っても50日以上生きられるほどの量。

つまり、普通の食事制限や短期ダイエット程度で“飢餓状態”になることはほとんどありません。

体は脂肪を使いながら、必要に応じて代謝を調整し、生き延びるように設計されています。

「代謝の低下」は飢餓とは別物

ダイエット中によく聞く「代謝が落ちる」は、飢餓状態とは全く異なります。

代謝の低下は、体がエネルギー消費を控えめにしている防御反応にすぎません。

これは科学的に「適応的熱産生(Adaptive Thermogenesis)」と呼ばれます。

短期間のカロリー制限では、主に以下の要因で代謝が落ちます。

1. 筋肉量の減少

 → 筋肉は代謝の約20%を担うため、筋量が落ちると消費も下がる。

2. 非運動性熱産生(NEAT)の低下

 → 無意識の動き(立つ・歩く・姿勢維持)が減る。

3. ホルモン変化(レプチン・甲状腺ホルモン)

 →「節約モード」に切り替わる。

しかしこれらは「省エネ運転」状態であり、生命危機を意味する“飢餓”ではないのです。

飢餓状態に陥る条件:極端な制限と長期継続

では、どのような状況で本当に飢餓状態になるのでしょうか?

研究データや臨床事例から見ると、共通して次の条件が挙げられます。

• 摂取カロリーが基礎代謝の50%以下(例:1日1000kcal未満)

• 期間が数週間〜数ヶ月以上

• タンパク質・脂質などの必須栄養素の欠如

• 激しい運動やストレスが加わっている

このような環境が続くと、体は脂肪だけでなく筋肉や内臓のタンパク質を分解し始めます。

すると体温・免疫・ホルモンバランスが崩れ、まさに「生命維持モード」へ。

これが医学的に定義される飢餓状態です。

ダイエット中に起こる「擬似的飢餓感」の正体

多くの人が「食事を減らしたらしんどい=飢餓状態」と感じますが、それは脳の錯覚です。

脳は血糖値が下がると「食べろ」という信号を強く出すため、心理的な空腹感を“危険信号”と勘違いしてしまうのです。

実際には、体脂肪を燃焼し始めるタイミングで一時的にだるさや眠気を感じることもあります。

つまり「お腹がすいた=体が危険」ではなく、

「お腹がすいた=体がエネルギー切り替えをしている」という正常な反応です。

科学的に見た「正しいダイエットのための栄養戦略」

飢餓状態を恐れるよりも重要なのは、代謝を維持しながら脂肪を使うことです。

そのために意識すべきポイントは以下の3つです。

① タンパク質を最優先で摂る

• 目安:体重×1.6〜2.0g/日

• 筋肉を維持し、代謝の低下を防ぐ。

② カロリーを“急激に”下げない

• いきなり-1000kcalではなく、-300〜500kcal程度から。

• 体の順応速度に合わせることで、ホルモンバランスも安定。

③ レジスタンストレーニング(筋トレ)を継続

• 筋肉への刺激は「代謝を落とすな」という強力なシグナル。

• 食事制限+筋トレでこそ“燃える体”になる。

E-Fitnessの考え方:「飢餓ではなく、環境に適応させる」

E-Fitnessでは、ダイエットを「体を追い込む行為」ではなく「体を適応させるプロセス」と捉えています。

体は環境(食事・運動・睡眠)に適応して変化します。

つまり、“正しい刺激”を与えれば、飢餓ではなく進化の方向に反応するのです。

食べない戦いではなく、続ける戦い。

無理に減らすより、正しく整える。

それがリバウンドしない本当のダイエットです。

• 飢餓状態とは「生命維持すら危うい状態」であり、普通のダイエットでは起こらない

• 代謝の低下は飢餓とは別物で、体の防御反応

• 本当に危険なのは「極端な長期制限」と「栄養不足」

• タンパク質摂取・筋トレ・適切なカロリーバランスで代謝を守る

• ダイエットの目的は「減らすこと」ではなく「続けられる体を作ること」

E-Fitnessでは、“正しい知識”と“現実的な方法”で、無理なく継続できるダイエットをサポートしています。

「食べないダイエット」ではなく「続けられる習慣づくり」を目指しましょう。